「ボーナスより月給」が最多に:会社員の給与意識調査で明らかになった賞与の変化

目次

調査結果サマリー

  • 会社員の6割超にボーナスが支給されており、特に40代でその割合が最も高い傾向にあります。

  • ボーナス制度がある企業の9割超で、実際に2025年にボーナスが支給されました。

  • ボーナスの主な使い道は「貯蓄」が70.7%を占め、「投資・資産運用」がそれに続きます。

  • 年収が同じ場合、「ボーナスなしで月給が高い方」を希望する人が最も多く、給与の安定性を重視する傾向が見られます。

  • ボーナスの給与化については、賛成派が反対派の2.5倍に上るものの、4割超の人が「どちらともいえない」と回答しています。

ボーナス支給状況と使い道の変化

現在の勤務先で賞与(ボーナス)の支給があるかとの質問に対し、「ある」と回答した人は61.5%に上り、業績連動型を含めると約8割(78.8%)の会社員が何らかの形でボーナス制度のある企業で働いていることが分かりました。

現在の勤務先で賞与(ボーナス)の支給はありますか?

年代別では、40代が74.0%で最も高く、20代は50.0%でした。一方で、20代では「もともとない」と回答した割合が24.0%と全世代で最も高くなっています。

2025年のボーナス支給実績については、ボーナス制度がある企業に勤める人の92.7%が「支給された」と回答しました。特に30代では96.3%と高い割合を示しています。

2025年に賞与(ボーナス)を支給されましたか?

ボーナスの主な使い道については、「貯蓄」が70.7%と突出して高く、次いで「投資・資産運用」が35.4%でした。特に30代では投資・資産運用が4割を超えており、新NISAの普及も背景に、ボーナスを資産形成の原資として活用する人が増えているようです。

今年受け取る予定の賞与(ボーナス)の主な使い道は何ですか?(複数回答可)

また、30代では「生活費の補てん」と「ローンや借金の返済」を合わせると約6割(60.6%)となり、ボーナスが家計を支える重要な収入源として位置付けられていることが示唆されます。これは、ボーナスが“ぜいたく費”というよりも、現代の生活において不可欠な資金となっている現状を反映していると言えるでしょう。

「ボーナスより月給」を重視する傾向

年収が同じ条件下で希望する給与体系について尋ねたところ、「ボーナスなしで月給が高い方」が32.3%で最多となり、「ボーナスありで月給が低い方」は24.0%にとどまりました。

年収が同じ条件下で希望する給与体系はどれですか?

特に40代では、「ボーナスありで月給が低い方」を希望する割合が15.0%と他の世代よりも圧倒的に低い結果となりました。住宅ローンや教育費など毎月の固定支出が増える世代ほど、まとまった収入よりも毎月安定して受け取れる給与を重視する傾向にあるのかもしれません。現代の働き手にとって、給与の安定性や家計管理のしやすさが重視される傾向にあるのは納得できます。

ボーナスの給与化への賛否

賞与制度を廃止し、その分を毎月の給与へ上乗せすることについては、「とても賛成」(19.3%)と「やや賛成」(22.3%)を合わせた賛成派が41.6%でした。反対派は16.6%にとどまり、最も多かったのは「どちらともいえない」の42.0%でした。

賞与(ボーナス)制度を廃止し、その分を毎月の給与に上乗せすることについてどう思いますか?

50代では56.0%が「どちらともいえない」と回答しており、長年ボーナス制度に慣れ親しんできた世代ほど、給与体系の変化に対して判断を保留する傾向が見られます。一方で、20代では「全く賛成できない」が16.0%と全世代で最も高くなっており、世代間の意識の違いが浮き彫りになっています。

変化する給与制度と会社員が知っておきたいポイント

近年、ソニーグループや大和ハウス工業、バンダイなどの大手企業が一部社員を対象に賞与を廃止し、その分を月給や夏の賞与に振り分ける「賞与の給与化」を進めています。この動きの背景には、人材獲得競争の激化があります。特に若年層が年収よりも月給や初任給を重視する傾向があるため、企業側も採用力向上のために給与制度の見直しを進めているのです。

企業にとっては、月給へ一本化することで事務負担の軽減や人件費の見通しが立てやすくなるメリットがあります。しかし、基本給が上がると残業代も増加し、一度引き上げた給与は簡単に下げられないため、人件費の柔軟性が低下するという課題も存在します。

社員にとっての最大のメリットは、毎月の手取り収入が増えることでしょう。住宅ローンや家賃、教育費といった固定支出を考えると、毎月安定して高い給与を受け取れる方が家計管理はしやすくなります。一方で、まとまったお金を受け取る機会が減るため、「ボーナスで旅行に行く」「ボーナス一括払い」といった計画は立てにくくなります。また、賞与がモチベーション向上につながる側面もあるため、制度廃止を歓迎しない社員も少なくありません。

年収が同じでも手取りが変わる理由として、社会保険料の計算方法の違いが挙げられます。給与と賞与にはどちらも健康保険料と厚生年金保険料がかかりますが、その計算方法が異なるため、年収が同じでも受け取り方によって手取り額に差が生じる場合があります。社会保険料の仕組みは複雑で、手取り額に影響を与える重要な要素です。この点を理解した上で自身の給与体系を検討することは、賢明な選択と言えるでしょう。

今後、企業の給与制度は「ボーナス重視型」と「月給重視型」の両方が併存していくと考えられます。転職や就職を考える際は、月給やボーナスだけを見るのではなく、年収全体や手取り額、自身のライフスタイルに合っているかを総合的に判断することが重要です。今回の調査結果からも、ボーナスに対する価値観は世代や生活環境によって大きく異なることがうかがえます。月給の高さだけで企業を選ぶ時代から、年収全体や手取り額、働き方とのバランスまで含めて判断する時代へ移りつつあると言えるでしょう。

菅原 由一氏プロフィール

菅原 由一氏

1975年三重県生まれ。東京都在住。お客様を黒字に導く節税と資金繰りの専門家。
2022年12月開設のYouTubeチャンネル『脱・税理士スガワラくん』は登録者数169万人を突破。ブログ『脱!税理士 菅原のお金を増やす経営術!』は全国税理士ブログランキング第1位を獲得し、アメブロ【公式】トップブロガーに選任されています。

講演実績は、Google、アパホテル、リコージャパン、ロバートキヨサキなど上場企業、外資系企業を含め1,000回を超え、各メディアからの取材も多数受けています。

著書に『究極の資金繰り』『激レア資金繰りテクニック50』(共に幻冬舎)があり、累計3.7万部のベストセラーとなっています。2024年2月22日には『タピオカ屋はどこへいったのか? 商売の始め方と儲け方がわかるビジネスのカラクリ』を発売し、刊行から1年で累計発行部数12万部を突破しています。

株式会社スガワラくん 会社概要

  • 商号: 株式会社スガワラくん

  • 本社所在地: 愛知県名古屋市中村区名駅南1-24-30 名古屋三井ビル本館7F

  • 代表者: 代表取締役 堀江 芳紀

  • 設立年月日: 2023年11月8日

  • 資本金: 1,000,000円

  • 事業内容: セミナーの運営、YouTube、広告、コンサルティング

  • URL: https://sugawarakun.com/

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